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Yahooニュース書き込みにみる有権者の誤解

2012年12月11日

12月10日、言論NPOのマニフェスト評価結果について共同通信から発表され、Yahooのニュースでもフロントページで紹介された。注目したのはそこへの書き込みである。30分間で800以上の書き込みがあり、「おまえ何者?」「NPOがやるなんて胡散臭い」という誹謗中傷が殆どだった。私の知人からも、「所詮、学者の遊び」というコメントが届いた。
こうした反応には、マニフェスト評価に対する2つの誤解がある。

 第1に、なぜマニフェストなのかということである。そもそも、政治―官僚-業界からなる鉄のトライアングルと呼ばれた閉鎖的なコミュニティで、政策が決められ、有権者が阻害されていた。ここに風穴を開け、政治と有権者との関係を取り戻すために、提案されたのが「有権者との約束」としてのマニフェストである。
 第2に、評価に対する誤解である。評価というと、審判を下す、先生が生徒の成績をつけるというような、権威を結びつけて捉えられがちである。しかし、評価は「目安」を示すという意味があり、マニフェスト評価はまさに有権者の判断材料を示すためのものなのである。

 言論NPOもメディアも、今一度、マニフェスト評価の原点に戻って、その意味を説明する必要がある。また、この原点に立ち戻ったとき、「誰のためのマニフェスト評価なのか」、読者が読みやすいように工夫がなされているかなど、評価をする側にとっても様々な改善点がみえてくる。
難しい時代だが、まだまだやれることはある。

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